『アーチャンダー姉妹』に囲まれた娘とパパのストーリー

日、買い物にいった。

妻がユニクロで娘の服を見たいというので、

娘と一緒に連れて行った。

 

そういえば、

ロンパースって服あるじゃないですか、

あれロングパンパースの事かと今まで本気で思ってました。

 

普通のパンパースで

お腹の上くらいまで隠すから、

ロングパーンパースはどんだけ隠すのかと思ってました。

男はそういうのってあまり知らないので。

…パース、といえば、

阪神のバースとコンバースしか知らないですから。

 

て。

ユニクロさんに、着くと

妻、ベビー服コーナーに行くのかと思ったら

自分のジーンズを試着すると言う。

 

3本くらいもって試着室へ向かった。

 

 1本目のジーンズ試着後、カーテンオープン。

「どう?」妻

「うーん」私

カーテンクローズ。

 

2本目のジーンズ試着後、カーテンオープン。

「これはどう」妻

「うーん」私

カーテンクローズ。

 

3本目のジーンズ試着後、カーテンオープン。

「これは」妻

「まだ1本目のほうがいいな」私。

 

試着室をあとにした妻は

「私、自分の体型ヤバいの気づいたわ」と呟いていた。

 

私は妻の肩にぽんと手を置き、

「わかるよ」と言ってあげた。

 

「今のタイミングでその言葉欲しくない」と妻。

 

似合うと思って試着したけど、

全然ダメで全滅したときの

あの感じ。

どこか、自分を責めてしまうあの感じ。

誰も、悪くない、悪くない。

 

さてさて。

試着室を出た先にベビー服コーナーがありました。

 

「娘のどんなのが欲しいんだい」と私。

「汗っかきだから暑苦しくないも」と妻が言ったとき、

 

2、3歳くらいの姉妹がこちらに走ってきて、

「アーチャンダー!アーチャンダー!」と叫びだした。

そしてベビーカーに乗っている娘の前を覆った。

 

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<アーチャンダー、はおそらく『赤ちゃんだぁ』の意>

 

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<アーチャンダー姉妹可愛い:左の白洋服がお姉ちゃん、右ピンク服が妹ちゃん>

 

の瞬間。

娘に話しかけていたアーチャンダー妹ちゃんのほうが、

急に、手をふりあげた。

 

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<かなり近い距離からの顔タッチです>

 

何をするのかと思ったら娘の顔を触りだした。

近くで見ていた、両方のママはホッとしていたようだった。

 

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<「触っても大丈夫だよ、ありがとうね」と妻>

 

娘の顔をタッチしてたと思ったら、

今度はアーチャンダー姉妹、

ベビーカーの周りをものすごい勢いで走り出した。

と思ったら、

急に止まったり。また走り出したり。

 

番組『おかあさんといっしょ』のブンバボーン!でも

ここまで活発な子を見たことがなかった。

 

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<アーチャンダー姉ちゃんと見つめ合っている>

 

ややあって、

アーチャンダー姉妹が落ち着くと

先方と妻とで、会話が始まった。

 

先方は、ママとおばぁちゃんとで来ていた。

 

生後何か月なのとか、

顔のアザの話とかしていた。

(うちの娘の額に小さいがアザがあるので)

 

その間、私はただ、ひたすらじっとニコニコしていた。

 

何か、私のほうにも

会話が投げかけられるやもしれない。

 

その時のために、

私はただ、ひたすらじっとニコニコしていた。

 

しかし、待てどもその機会はなかった。

 

どんどん私は会話の外野へ。

 

ときより、存在を知らせるため

会話に併せてハハハハハ、と大きな声で笑ったりしてみるのだが

 

このときパパの、

誰の視覚にも入ってない感じ。

完全に忘れられている。

 

また、パパはパパで、

自ら社交的に入っていけない感。

 

この、切なさはなんなのだろう。

 

私は、場を失って

ベビー服コーナーの横にあった

ワイヤレスブラをずっと眺めていた。